月経前不快気分障害(PMDD)でお困りの方へ

女性の皆さんは、1ヶ月のうち何日くらい元気に穏やかに過ごせていますか?月経(生理)ってストレスじゃないですか?
旅行の日程が立てにくかったり、お気に入りの洋服や下着は汚してしまうと嫌だから避けたり、なかなかトイレに行けない時は漏れていないか気が気じゃないし・・・私は日頃、月経をストレスに感じることがとても多いです。
女性は初潮を迎えると閉経までの間、基本的に毎月月経は起こります。現代女性は生涯で400〜500回の月経を経験すると言われています。つまり、どれだけ月経と上手に付き合えるかで女性のQOL(生活の質)は大きく変わると思います。
そこで今回は、月経前に起こる辛い症状「月経前不快気分障害(PMDD)」についてお話しします。
月経前不快気分障害(PMDD)とは
月経前気分不快障害(PMDD)とは、生理の始まる2週間ほど前から精神的に不安定になりとても辛い状態を言います。月経前症候群(PMS)との違いは、イライラ、情緒不安定、不安感、緊張感、焦燥感、うつ状態、強迫観念、といった精神的な症状が強くなり、日常生活に支障をきたします。人によっては睡眠障害や摂食障害などの症状が出ることもあるようです。
東洋医学の古典である「傷寒論」には「普通の状態ではない状況が月経が始まるとともに戻る」と言った記述があり、このことからも古くから女性が月経前の症状に悩まされていた事がわかります。
しかし、西洋医学(病院)では原因や病態について未だにはっきりわかっていないため、
- 抗うつ剤や精神安定剤
- ピル
といった対症療法での治療しかできません。
森を見て木を治す東洋医学
木を見て森を見ない西洋医学とは違い東洋医学は森を見て木を治します。つまり、東洋医学は出ている症状だけ治療するのではなく、身体全体を診て症状の根本原因となっているところも一緒に治療します。
瘀血体質に多い

東洋医学では月経前不快気分障害は瘀血(おけつ)体質の方に多いと考えます。
瘀血とは血液が汚れていて、血液の流れが停滞しやすい状態を言います。このタイプの方は身体に痛みや冷えが起こりやすいだけでなく、精神的にも不安定になりやすく、女性の場合は月経障害が起こりやすいとも言われています。
ストレスや寝不足、運動不足、便秘、甘いものや油の摂りすぎなどは瘀血の原因となるので生活習慣の改善もとても重要です。
肺・肝の機能も重要!

また、東洋医学では瘀血を取り除きながら気や水に関係する肺や、血に関係する肝臓の治療も合わせて行います。そうする事で、身体の機能が上がり様々な症状の改善も期待できます。
肺が弱い方に見られる症状
- 疲れやすい
- 食欲不振
- 不安感
- うつ症状
- 強迫観念
- 眠りが浅い
- 下痢しやすい
- 花粉症
肝臓が弱い方に見られる症状
- イライラしやすい
- 情緒不安定
- 寝ても寝ても眠い
- 足がつる
- 眼精疲労
- 過食
- 肩こり
- 腰痛
はりきゅう治療院malieの治療
当院では、鍼とお灸で全身にある経絡やツボを刺激し治療を行います。
「痛そう、、、」「熱そう、、、」という不安を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、使う鍼は鍉鍼(ていしん)という子供にも使う刺さない鍼と、髪の毛ほどの細さの鍼ですので注射針で刺されるような痛みは感じません。お灸も八分灸といって燃え尽きる前に取り除くお灸ですので心地よく受けて頂けます。ちなみに私は、気持ちの良いこのお灸をしてもらうのが大好きです。
冒頭でもお尋ねしましたが、皆さんは1ヶ月のうち何日くらい元気に穏やかに過ごせていますか?
月経はどうしても起こるもの。でも、本来は苦痛を伴うものではありません。月経前不快気分障害(PMDD)も月経前症候群(PMS)も生理痛も鍼灸治療で改善する場合が多いです。
なるべくお薬に頼らず、健康な身体を目指したい方はぜひ一度ご相談ください。
皆さんが少しでも快適に生理を乗り越えられますように!

はりきゅう治療院malie
高橋葉月